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【洋画新旧対決】究極の危機迫る!ディザスター・パニック映画まとめ9選

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今年は2月27日から巨大タンカーの遭難事故の救助活動を描いた「ザ・ブリザード」が公開され、他にも「フィフス・ウェーブ」「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」など、自然災害をテーマにしたディザスター・パニック映画が次々公開されます!今回はディザスター・ムービーの始まりまで溯り、パニック映画が特撮技術の進歩にも一役買ってきたという流れも踏まえて、新旧の注目作をご紹介していきたいと思います。

①大空港(1970)Airport


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アーサー・ヘイリーのベストセラー小説を忠実に映画化した空港パニック作品!

エアポートシリーズ4作品の第1作目で「パニック映画の元祖」と呼ばれる作品で、グランドホテル方式という、いわゆる群像劇のスタイルで描かれたパニック映画です。
監督はジョージ・シートン、主演はバート・ランカスターやディーン・マーティン、ジーン・セバーグ、ジャクリーン・ビセット、ジョージ・ケネディといった当時のオールスターキャストが競演しています。

【天災と人災を知る→大雪・爆発物】

〈1〉雪に閉ざされた大空港
舞台は架空の大空港・リンカーン国際空港、メインの主人公は空港長メル・ベイカースフェルドです。
何年に一度という大雪に見舞われた空港で、大型旅客機の脱輪によるメイン滑走路の閉鎖が起き、そこに機長や整備士、地上・客室乗務員など空港で働く人々の、それぞれのドラマが絡んでいきます。

〈2〉機内に持ち込まれた爆発物
一方で、乗客たちの中にもドラマが!病と失業で人生を悲観した男・ゲレーロが自身に多額の旅行保険をかけ、機内に持ち込んだのはダイナマイトが入ったアタッシュケースでした。
爆発を阻止するために乗客乗員が奮闘しますが、爆発し機体に穴が開くという危機的状況に陥ります。

大きな施設や都市ほど、不慣れな大雪に見舞われると機能がマヒしがちです。また、大型旅客機のような大勢の人を乗せて空を飛ぶ“密室”では、爆発物持ち込みなどの人災が起これば、たちまちパニックになります!
46年も前の映画ですが、そういった天災や人災が大空港では起こりうることを予測・予言している先駆的作品と言えます。

「エアポート」シリーズの第2作目は「エアポート’75」で、「大空港」が人間ドラマに重点を置いたパニック映画だったのに対し、航空機事故に焦点を絞ったものになっています。


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②ポセイドン・アドベンチャー(1972)The Poseidon Adventure


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「パニック映画」というジャンルを確立させた記念すべき海洋パニック作品!

ポール・ギャリコの小説を原作とした、豪華客船が海難事故に巻き込まれるという海洋パニックをテーマとした作品で、70年代に次々と作られたパニック映画というジャンルを確立させ、特撮技術の向上にも貢献しました。
上下逆さまの船体セットや1135万リットルもの本物の水を使用するなど、CG技術のない時代に様々な工夫を凝らして撮影されました。
監督はロナルド・ニーム、主演はジーン・ハックマンで、製作のアーウィン・アレンはこの二年後、「タワーリング・インフェルノ」でこの作品で培った特撮技術を生かしています。

【天災と人災を知る→津波・転覆】

〈1〉海底地震による船体転覆
ギリシャを目指して航海に出た豪華客船ポセイドン号は、地中海に入ってから始まったニューイヤーパーティの最中、クレタ島沖で発生した海底地震による大津波が32mにも達し、あっという間に転覆してしまいます!
完全に真っ逆さまになってしまった船内は大パニックに陥り、浸水を逃れるため船底(=最上部)へ向かう10名の乗員乗客たちが必死に“サヴァイブ”していく様子が描かれています。

〈2〉船の重心とバラスト(底荷)
大型の船になればなるほど簡単には転覆しないように思えますが、実は重要なことは船の重心が低く、船体が安定していること。
映画の中でポセイドン号は出港時、到着を遅らせないようスピードを上げるために、バラストという底荷を積まずに航海へ出てしまい、大津波に対応できず転覆してしまったのです。

海底地震による津波は沿岸地域はもちろん、海上の船にも大きな影響を及ぼします。
豪華客船の転覆事故と言えば、すぐタイタニック号を思い出しますが、最近では2014年に起こった韓国のセウォル号転覆・沈没事故があり、多くの学生が亡くなる悲惨な事件となってしまいました。
この事故も沈没の最大要因は、バラスト水を減らしてまで積荷を増やしたことにありました。

「ポセイドン・アドベンチャー」をリメイクした作品が2006年の「ポセイドン」です。
70年代には表現できなかった特撮シーンをCGで再構築しています。


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③大地震(1974)Earthquake


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地震を疑似体験!?“センサラウンド”音響効果を生み出した画期的作品!

1970年代のパニック映画を代表する一作で、劇場公開当時には、専用スピーカーから発生させる低周波による振動で地震を疑似体験できるという新しい特殊音響効果“センサラウンド”が大きな話題となりました。
監督はマーク・ロブソン、主演はチャールトン・ヘストン、エヴァ・ガードナーで、ロサンゼルス市街で起きた大地震の惨状と混乱、周辺の二次災害の危険性などを描いています。

【天災と人災を知る→大地震・二次災害】

〈1〉大都市を襲う大地震
マグニチュード8クラスの大地震が大都市ロサンゼルスを襲い、高層ビルや家屋は崩れ倒れ、たちまち火災も発生してしまいます。
大都市での被害の大きさは、高層ビルが乱立し電線が張り巡らされていることからも、倒壊や火災の危険が最も怖いということが、CGではないミニチュア特撮とはいえ、存分に画面から危機感が伝わってきます!

〈2〉ハリウッド・ダムの決壊
大地震で一番恐ろしいのは、余震による予測できない二次災害です。
この映画では、負傷者の処置を行っていたビルが余震で崩れ、地下に収容されていた人々が生き埋めになったり、ハリウッド貯水ダムが再び余震により決壊し、洪水が起きてしまいます。

実際にこのようなマグニチュード8クラスの大地震がロサンゼルス市街地で起きたことはありませんが、1906年にはサンフランシスコ地震(M7.8)や、1989年にロマ・プリータ地震(M6.9)、そして1994年にノースリッジ地震(M6.7)が起きています。
これらの地震はマグニチュード6クラスとはいえ、高速道路が倒壊するなど経済的損害が大きい都市型地震でした。

昨年2015年には同じくサンフランシスコ・ロサンゼルスに大地震が起きたら、という前提で製作された「カリフォルニア・ダウン」が公開されました。
原題「San Andreas」とはサンアンドレアス断層のことで、カリフォルニア州を南北に縦断するものです。


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④タワーリング・インフェルノ(1974)The Towering Inferno


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超高層ビル火災の恐怖を描いた70年代パニック映画の最高傑作!

「ポセイドン・アドベンチャー」を製作したアーウィン・アレンのパニック映画第二弾で、70年代の「パニック映画ブーム」の中でも最高傑作と言われている作品です。
監督はジョン・ギラーミン、主演はポール・ニューマンとスティーブ・マックィーンで、当時人気を二分したアクション俳優の共演も見どころです。

【天災と人災を知る→ビル火災・手抜き工事】

〈1〉“そびえ立つ地獄”=タワーリング・インフェルノ
原題「The Towering Inferno」が示す通り、この作品は超高層ビルが燃え上がる“この世の地獄”のようなビル火災の様子を描いた作品です。
実際、スティーブ・マックィーン演じる消防士が、ポール・ニューマン演じるビル設計者に戒めるように最後に語ったのは、“バベルの塔”のような高層ビルを建て続ける人間の驕りが災害を招いているということでした。

〈2〉人災に次ぐ人災―手抜き工事と驕り
初めはビルの地下室の発電機の故障から発した小さな火花だったものが、ビル建設責任者が電気配線を手抜き工事させたことが原因の人災と発覚します。
火元の物置室を不用意に開いたことでさらに火が広がり、ビルオーナーのプライドと驕りのため、落成式の招待客の避難すら遅らせることになるのです。

日本のビル火災史上最悪と言われたものですぐ思い出すのは、1972年の千日デパート火災や1982年のホテルニュージャパン火災ですが、どちらもたばこの不始末が出火原因であり、建物の欠陥施工が延焼の要因、ずさんな防火管理体制が避難を困難にした事例でした。
つい最近ではドバイの超高層ビルで2015年12月31日に起きた火災が記憶に新しいところです。
「タワーリング・インフェルノ」は後々のこうしたビル火災を予言しているようですが、いまだにこれを教訓とできない現実もあるようです。

2012年の韓国映画「ザ・タワー 超高層ビル大火災」は、まるでドバイの高層ビル火災を彷彿とさせるような状況が描かれています。
上層階にクリスマスイブを祝う人々が集っている時に、ヘリによる粉雪を降らす演出が思わぬ事故・火災につながっていきます!


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⑤ダンテズ・ピーク(1997)Dante’s Peak


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デジタル・ドメイン社制作のSFX・VFXで火山噴火災害を再現!

ジェームズ・キャメロンが設立したSFX・VFXを専門とするデジタル・ドメイン社が当時最新だった技術で描いた、火山の噴火が大迫力のパニック映画で、火山災害が周辺にもたらす被害をリアルに表現しています。
監督はロジャー・ドナルドソンで、主人公の火山地質学者ハリーを「007」シリーズでジェームズ・ボンドを務めたピアース・ブロスナンが、休火山“ダンテズ・ピーク”の麓の街の町長レイチェルを「ターミネーター」のサラ・コナー役で有名なリンダ・ハミルトンが演じています。

【天災と人災を知る→火山噴火・予知】

〈1〉ダンテズ・ピークの噴火
ハリーはダンテズ・ピークの調査をするうち、天然温泉の急激な温度上昇、湖水の酸性化など不吉な前兆を目の当たりにします。
そしてついに噴火は起きてしまいます!
ダンテズ・ピークの山頂に上る噴煙、噴火による地震に街の人々は大パニックに陥ります。
逃げ惑う車と人々の列、迫りくる溶岩流、強酸性化した湖、ダムの決壊による洪水…次々息つく間もないほどに押し寄せてくる天災の前に、ただひたすら逃げ続けるしかないハリーたちに、ついに大爆発とともに火砕流が襲いかかります。

〈2〉休火山の噴火予知
休火山となって久しい山が突然活動を始めて噴火する可能性はどれくらいなのでしょうか?
ハリーが調査のために訪れたダンテズ・ピークの町も「人口2万人以下で全米で最も住みやすい街」第2位に選ばれ、町の人々は誰一人噴火など疑わない状況でした。
それでもハリーは町長のレイチェルや調査チームに緊急要請をかけ、現地入りしてもらい調査を進めますが、誰もその危険性に目を向けませんでした。
地震や噴火の予知が難しいということはあるかもしれませんが、少しでもその可能性がある時は真剣に考慮しないと、避難すらできなくなるかもしれません!

火山災害と言えば日本では2014年に噴火した御嶽山の記憶が生々しく、被害が拡大した要因が「一般登山者への情報提供不足」と「噴火予知の難しさ」で、この映画を思い出させます。
他にも様々な原因がある中「噴石や火山灰の危険性」や「登山届の不備」など、登山する際に注意したい点や、また犠牲者の半数近くが噴火を撮影して逃げ遅れたという事実もあり、つくづく休火山・活火山に近づく時には気を付けなければいけないと実感する災害でした。

「ダンテズ・ピーク」と同じ年に公開された「ボルケーノ」も、同じく火山噴火災害を扱ったパニック映画です。
こちらは大都市ロサンゼルスの中心部で噴火活動が突如起こり始めるという、信じがたい現象と街の人々のパニックを描いた作品です。


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⑥ディープ・インパクト(1998)Deep Impact


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地球に彗星が衝突する衝撃を描いたSFパニック映画の代表作!

スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮、ミミ・レダー監督の90年代を代表するSFパニック映画で、彗星が地球に衝突するのを回避しようと最後まで闘う一方、世界的大パニックが起こる様子を描いています。
群像劇に重点を置き、政府の危機管理体制をメインテーマとしています。
彗星に核爆弾を埋め込む任務を追うメサイア号船長をロバート・デュバルが、アメリカ大統領をモーガン・フリーマンが演じています。

【天災と人災を知る→彗星衝突・危機管理】

〈1〉E.L.E.=種の絶滅級の事象
ニュースレポーターのジェニーが追っていた「エリー」とは、財務局長官とスキャンダルになる女性の名ではなく、「E.L.E.」=Extinction-Level Event、つまり「種の絶滅級の事象」のことでした。
それは一年後に「ウルフ=ビーダーマン彗星」が地球に衝突し、壊滅的災害が起こるということ―世界規模の大津波が発生するということなのです。
ジェニーをはじめ彗星発見者リオ・ビーダーマンやその家族たちの、「世界の終わり」に相対する覚悟や姿勢を丁寧に描き出しています。

〈2〉メサイア計画とノアの方舟
この危機にアメリカ政府が採った対策は、まず衝突回避のため彗星に核爆弾を埋め込み爆発させ軌道を逸らす「メサイア計画」でした。
また、各国で「ノアの方舟」と呼ばれる地下居住施設を建設する計画もあり、アメリカでは100万人がそのシェルターへ避難できる権利を与えられます。
これは「ノアの方舟」と呼ばれるだけあって明らかな“選民思想”ですが、もし実際こんな事態に陥ったら現実的にありえる対策です。

恐竜が絶滅した原因とも言われている小惑星が衝突したのは約6550万年前で、その跡は「チクシュルーブ・クレーター」と呼ばれ、衝撃力は広島原爆の10億倍とも言われています。
また近年で最大と言われるのがシベリア上空で隕石が爆発したと言われる「ツングースカ大爆発」で、1908年に起こっています。
地球規模の災害が起こるとしたら、こういった隕石衝突なのかもしれません。
回避策としては、やはり「ディープ・インパクト」や「アルマゲドン」のように、核で粉々に爆破するか軌道修正する対策が現実的なようです。

「アルマゲドン」は「ディープ・インパクト」とほぼ同じテーマを扱い同年に公開されましたが、大ヒットしたのはエンターテインメント性の高い「アルマゲドン」の方でした。
とはいえ、隕石が衝突するかしないかという部分が大きな違いで、現在どちらを観てもそれぞれの作品の良さを感じることができます!


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⑦パーフェクト ストーム(2000)The Perfect Storm


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史上最悪の“パーフェクト・ストーム”を体験した漁船のはかない運命!

セバスチャン・ユンガーのノンフィクション小説「パーフェクトストーム―史上最悪の暴風に消えた漁船の運命」をウォルフガング・ペーターゼン監督が映画化した海洋パニック作品です。
主演はジョージ・クルーニー、マーク・ウォールバーグで、1991年10月末に発生した史上最大規模の大嵐“パーフェクト・ストーム”に巻き込まれた漁船の悲運の航海を描いています。

【天災と人災を知る→大嵐・海難】

〈1〉1991 Perfect Storm―驚異の複合体
1991年に発生したこの大嵐はあまりに前例のない大きさで、初め「名前のない嵐」と呼ばれていましたが、いつの間にか「パーフェクト・ストーム」と呼ばれ始め定着しました。
ノーイースターという温帯低気圧が、ハリケーン・グレイスと発達したもう一つのハリケーンを吸収してできた3つの複合体による大嵐でした。

〈2〉アンドレア・ゲイル号
主人公ビリーが船長を務めるアンドレア・ゲイル号は、老舗漁港マサチューセッツ州グロスターのメカジキ漁船でした。
長い不漁に悩んでいたビリーたち乗組員は、あえて遠方の漁場フレミッシュ・キャップへ向かい大漁を得ますが、帰路にパーフェクト・ストームと遭遇してしまいます。

この時期にノーイースターが起こりうること、ある程度気象図で天候予測をしてから漁に出たことを考えると、アンドレア・ゲイル号はある意味自殺行為とも言える無謀な行動に出てしまい、沿岸警備隊の救援もむなしく大嵐の中に消えてしまったのですが、この映画を「自然の猛威にはなす術なし」と悟るか、教訓とするかは人それぞれです。
ただ、古くから漁業で生き抜いてきたグロスターの漁師たちのプライドのようなものも強く感じられた作品でした。

同じく実話に基づく海洋パニック映画として2月27日から公開されるのが「ザ・ブリザード」です。
アメリカ沿岸警備隊史上最も偉大で過酷なミッションと言われた巨大タンカー・SSペンドルトン号の救出を描いた作品です。

⑧デイ・アフター・トゥモロー(2004)The Day After Tomorrow


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地球温暖化が氷河期を引き起こす!メガヒットSFパニック映画

「インデペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒ監督による世界規模のディザスター・パニックを描いた作品で、地球温暖化により異常気象が世界各国で発生し、急激な氷河期の到来を大迫力のVFXで表現しています。
気象学者のジャック・ホールをデニス・クエイドが、その息子サムをジェイク・ギレンホールが演じています。

【天災と人災を知る→氷河期・地球温暖化】

〈1〉氷河期到来の予測―パーフェクト・フリーズ
古代気象学者のジャックは、地球温暖化が進む中で起こる数々の異常気象から遠い将来に氷河期が来ると確信し警告しますが、実感のわかない人々は誰も耳を貸しません。
この映画のように短期間で氷河期が来る可能性はどれくらいあるのでしょうか…?
まだ氷河期の起こる原因は完全に解明されているわけではなく、様々な説があるようです。
ただ単純に温暖化の気温上昇だけで氷河期になるわけではなく、大気と海流の動きが重要で、そこから予測不能の気象変動が起こり得るということは、この作品で描かれている通りのようです。

〈2〉地球温暖化がもたらすもの
長年警告され続けている温暖化が何を引き起こすのかというと、数々の異常気象―猛暑や厳寒、多雨や干ばつ、台風・竜巻・ハリケーンの大規模化と多発などが挙げられます。
こちらもいまだ研究中であり、そもそも温暖化に異議を唱える人もいる中、本当に温暖化が人為的なものかどうかはさておき、作品を観て少しでも関心を持っていくことが大切なのかもしれません。

同じくローランド・エメリッヒ監督のディザスター・パニック映画で、世界規模の異常気象が描かれているのが2009年の作品「2012」です。
この作品は古代マヤ文明で予言された人類滅亡の年「2012年」の仮説を基に制作されています。
すでに今年は2016年ですが、2012年当時には大きな話題となったことを思い出します。


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⑨イントゥ・ザ・ストーム(2014)Into the Storm


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直径3200メートル、秒速135メートルのEF5スケールの超巨大竜巻を体感!

「ファイナル・デッドブリッジ」のスティーブン・クォーレ監督による竜巻をテーマにしたディザスター・ムービーで、超大型の竜巻に襲われた町シルバートンの人々と、竜巻を追う竜巻ハンターたちの対比を描いたパニック映画です。
主演は「ホビット」シリーズのリチャード・アーミティッジで、シルバートン高校の教頭を演じています。

【天災と人災を知る→竜巻/ストーム・チェイサー】

〈1〉アメリカの竜巻被害
竜巻はハリケーンや台風とは全く違った自然災害で、積乱雲の下に出来る渦巻き状の上昇気流であり、トルネードとも呼ばれます。
突風の一種ですが、地上で強力な竜巻が発生すると、暴風で地上にあるものすべてを巻き込んで甚大な被害を及ぼします。
竜巻と言うとすぐアメリカを思い出すくらい、アメリカ南部や中西部での発生頻度が高く、世界の竜巻の8割がアメリカで発生しているとも言われています。
映画の舞台シルバートンもアメリカ中西部の町という設定で、クォーレ監督も中西部で育ち竜巻の恐ろしさを体験しているそうです。

〈2〉竜巻に魅せられた人々―ストーム・チェイサー
この作品では竜巻を撮影することで生計を立てている竜巻ハンター=ストーム・チェイサーのチーム「タイタス」が登場します。
リーダーのピートは竜巻の中心部からの映像を撮るのが夢で、そのために対竜巻用の究極の車両“タイタス”を作り上げ、このシルバートンの巨大竜巻に挑みます。
しかし時としてその情熱のため行きすぎたり無謀な行動に出ることも…劇中の巨大竜巻は飛行機すら何機も一度に巻き上げ吹き飛ばす勢い!つくづく人間の無力さを痛感します。

ところで竜巻の規模を表す“F5”などの“F”とは、ミスター・トルネードと呼ばれた藤田哲也教授が1971年に提唱したスケールで、「F-Scale」や「藤田スケール」と呼ばれています。
2007年には改良藤田スケールとして「EF-Scale」が発表され、現在も使われています。
「イントゥ・ザ・ストーム」の巨大竜巻は最大の“EF5”でした!
また、日本でもしばしば竜巻は観測されていて、2012年には茨城・栃木県でF1~3の竜巻が発生し、甚大な損壊被害や死者1名が出ています。
いつどこで起こるか予測できない竜巻は、決して「対岸の火事」ではないようです。

1996年に公開された「ツイスター」も竜巻をテーマにした作品ですが、ストーム・チェイサーを主人公としています。
こちらの舞台はアメリカ南部で、同じくF5クラスの巨大竜巻が出現します!


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まとめ―技術革新を生んだパニック映画

1970年代に確立されたディザスター・パニック映画は、当時の特撮技術を飛躍的に発展させ、SFX、VFX、そしてCG、3DCGの技術へとつながっていきました。
今では3DCGがともに公開されるのも当たり前のようになってきましたが、それを可能にしてきたのがパニック映画だったというのも不思議なものですね!
ここでは挙げていませんが「タイタニック」の大ヒットがその後のパニック映画をも飛躍的に変えていったように思います。
「イントゥ・ザ・ストーム」では3Dを一歩超えた4DXという体感型の上映方法を取っていました。
この先もディザスター・パニック映画がその後の映画技術にどう貢献していくのか、とても楽しみです!

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