警察小説のおすすめ11選!これを読めば日本社会が丸わかり

警察小説というと、何だか堅苦しくて難しそうな気がしてしまいますよね。読んでみると警察小説は、普段はあまり知ることのない警察の中のことや、政府との関係など学べることもたくさん。今まで読んだことがないという方こそ、読んでみてほしいジャンルでもあります。中でもおすすめの作品をご紹介していきます。

警察小説を初めて読む方におすすめしたい作品3選

はじめに難しい作品を読んで心が折れてしまっては、せっかく読みたいと思った気持ちがもったいありません。まず、何から読めばいいの?という方におすすめの、警察小説の中でもさくっと読める作品をご紹介します。

1.日本中が震えたベストセラー作家の代表作「半落ち」

出典:講談社BOOK倶楽部

【あらすじ】

「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの2日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは……。

 

主人公が胸に秘めていた想いに涙が止まらない感動のラスト。被疑者や警察署や検察そして裁判官や記者など、事件を取り巻く様々な人々の心情を赤裸々に描いたヒューマンドラマです。

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2.人間の奥に眠る痛切な叫び「慟哭」

出典:東京創元社

【あらすじ】

連続する幼女誘事件の捜査が難航し、窮地に立たされる捜査一課長。若手キャリアの課長を巡って警察内部に不協和音が生じ、マスコミは彼の私生活をすっぱ抜く。こうした状況にあって、事態は新しい局面を迎えるが……。

 

「慟哭」とは悲しみのあまり身を動かし大声を上げて激しく泣くこと。人の心は弱く、悲しいものだと思い知らされる作品です。ミステリーとしての要素は強くないので、普段からミステリーを読まない方にもおすすめです。

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3.SF要素も併せ持つ近未来小説「機能警察」

出典:Hayakawa Online

【あらすじ】

大量破壊兵器の衰退に伴い台頭した近接戦闘兵器体系・機甲兵装。『龍機兵』と呼ばれる新型機を導入した警視庁特捜部は、その搭乗要員として姿俊之ら3人の傭兵と契約した。閉鎖的な警察組織内に大きな軋轢をもたらした彼らは、密造機甲兵装による立て篭もり事件の現場で、SATと激しく対立する。だが、事件の背後には想像を絶する巨大な闇が広がっていた…

 

単なる警察とテロリストのアクション小説ではなく、組織の矛盾や登場人物が抱える心の闇なども描かれており満足感の高い作品。エンターテイメント性が強く、本を読み慣れていない方でも楽しめます。

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重厚で読み応え抜群!本格ミステリーの名作3選

初めて読むにはやや難解な作品ですが、慣れてきたら是非読みたい重みがあるストーリーや展開の作品。警察小説に慣れてきた方におすすめしたい、才能あふれる作家さんたちが書く、夢中になる警察小説をご紹介します。

1.警察小説の金字塔「マークスの山」

出典:講談社BOOK倶楽部

【あらすじ】

「俺は今日からマークスだ! マークス!いい名前だろう!」――
精神に〈暗い山〉を抱える殺人者マークス。南アルプスで播かれた犯罪の種子は16年後発芽し、東京で連続殺人事件として開花した。被害者たちにつながりはあるのか?

 

それぞれの事柄がどうやって繋がっていくのか、はじめはなかなか検討がつかない難しい作品。ですが、その前半に散りばめられた小さなエピソードが後半の大きな山場になります。著者の重厚な語り口に引き込まれ、グイグイと読めてしまう作品です。

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2.ハードボイルドな世界に夢中になる「凶犬の眼」

出典:KADOKAWA

【あらすじ】

所轄署から田舎の駐在所に異動となった日岡秀一は、穏やかな毎日に虚しさを感じていた。そんななか、紹介された男が指名手配中の国光寛郎だと確信する。国光は自分が手配犯であることを認め「もう少し時間がほしい」と直訴した。男気あふれる国光と接するにつれて、日岡のなかに思いもよらない考えが浮かんでいく……。

 

女性が描くシブくてワイルドなハードボイルドな世界観にみるみる夢中になります。何が正義なのか、昔気質の任侠、ヤクザの筋の通し方。バリバリの広島弁で、魅力的な登場人物たちから目が離せません。

「凶犬の眼」の詳細はこちら

3.日本版FBIのエリートを描く「SRO」シリーズ

出典:中央公論新社

【あらすじ】

警視庁に新設された広域捜査専任特別調査室、通称「SRO」。総勢7名の小所帯にもかかわらず5人がキャリアという、管轄の枠を越えた花形部署のはずが、その内実は訳ありだった。山梨で発見された白骨死体をきっかけに、史上最凶の連続殺人犯「ドクター」を追う調査員たち。警察組織の限界に迫る、新時代警察小説。

 

バラバラのバックグラウンドを持ちながら一定の分野では特異な能力を持つ登場人物たちが非常に魅力的。複雑な組織構造から人間関係、外部との繋がりなど深みがあって迫力のある作品です。

「SRO Ⅰ」の詳細はこちら

映画化も!読んだあとは映像でも楽しめる作品3選

警察小説の中には実写化されているものもあります。小説を楽しんだあとは、映像として楽しむこともできる作品をご紹介します。小説で読むのとはまた違った臨場感が味わえますよ。

1.竹内結子でドラマ・映画化「ストロベリーナイト」

出典:光文社

【あらすじ】

溜め池近くの植え込みから、ビニールシートに包まれた男の惨殺死体が発見された! 警視庁捜査一課の警部補・姫川玲子は、これが単独の殺人事件で終わらないことに気づく。捜査で浮上した謎の言葉「ストロベリーナイト」が意味するものは?

 

2010年から女優・竹内結子さん主演でドラマや映画化もされている人気シリーズです。サクサク読み進められて、普段あまり小説を読まない方でも楽しめる一冊です。

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2.世代を超えて楽しめる作品「64」

出典:文藝春秋BOOKS

【あらすじ】

元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。記者クラブと交通事故の匿名問題で揉める中、昭和64年に起きたD県警史上最悪の翔子ちゃん誘拐殺人事件(ロクヨン)への警察庁長官視察が決定する。長官視察をボイコットするという記者クラブ、刑事部と警務部の全面戦争、その狭間でD県警が抱える爆弾を突き止めた三上は、長官視察の本当の目的を知る。そして最大の危機に瀕するD県警をさらに揺るがす事件が……。

 

2012年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、2013年「このミステリーがすごい!」第1位など高い評価を得た警察小説です。2015年にドラマ化、2016年には映画化されています。

一度読み始めると止まらず、結末を早く知りたいのに後半は終わらないでと思いながら読んでしまう作品です。実写では、佐藤浩市・三浦友和・仲村トオルなど名俳優たちの演技が見逃せません。

「64」の詳細はこちら

3.主人公の筋の通ったキャラクターが爽快「隠蔽捜査」

出典:新潮社

【あらすじ】

竜崎伸也は、警察官僚である。現在は警察庁長官官房でマスコミ対策を担っている。その朴念仁ぶりに、周囲は〈変人〉という称号を与えた。だが彼はこう考えていた。エリートは、国家を守るため、身を捧げるべきだ。私はそれに従って生きているにすぎない、と。組織を揺るがす連続殺人事件に、竜崎は真正面から対決してゆく。

 

主人公のどこまでもぶれない、融通のきかない正義感があって魅力的なキャラクターが人気の作品です。杉本哲太・古田新太W主演でドラマ化されており、実力派バイプレイヤーズの演技も見ものです。

「隠蔽捜査」の詳細はこちら

すきま時間にさくっと読める短編作品2選

読書ができる時間というのは、まとまった時間ばかりではありませんよね。次に読めるまでに時間が開くと、内容や登場人物を思い出すところから始まってせっかくのドキドキやスリルも半減してしまいます。そんな忙しい日々を送る方でも楽しめる、通勤時間や家事の合間にさくっと読める作品をご紹介します。

1.一話完結の短編集「第三の時効」

出典:amazon.co.jp

【あらすじ】

殺人事件の時効成立目前。現場の刑事にも知らされず、巧妙に仕組まれていた「第三の時効」とはいったい何か!?刑事たちの生々しい葛藤と、逮捕への執念を鋭くえぐる表題作ほか、全六篇の連作短篇集。本格ミステリにして警察小説の最高峰との呼び声も高い本作を貫くのは、硬質なエレガンス。圧倒的な破壊力で、あぶり出されるのは、男たちの矜持だ―。

 

短編集なので、電車の中や家事の合間などちょっとした時間でも読める作品です。短編集ですが、それぞれの事件のクオリティが非常に高く満足感を得られる内容になっています。

「第三の時効」の詳細はこちら

2.天才スパイたちが大活躍「ジョーカー・ゲーム」

出典:KADOKAWA

【あらすじ】

結城中佐の発案で陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校“D機関”。「死ぬな、殺すな、とらわれるな」。この戒律を若き精鋭達に叩き込み、軍隊組織の信条を真っ向から否定する“D機関”の存在は、当然、猛反発を招いた。だが、頭脳明晰、実行力でも群を抜く結城は、魔術師の如き手さばきで諜報戦の成果を上げてゆく……。

 

さらっと読めますが、ストーリーはきめ細かい仕掛けと緊張感があり短い時間でも楽しめます。緻密に練られた構想に、つい一気読みしたくなる作品です。

「ジョーカー・ゲーム」の詳細はこちら

普段読まないジャンルだからこその新しい発見!

きっかけが無ければなかなか手に取る機会のない警察小説。読み始めてみれば難解でわかりにくいものではなく、初めてでも楽しめるような作品ばかりです。普段は見えない組織や社会の仕組みまで知ることができるのも魅力。警察小説を今まで読んだことがない方も是非、手にとって読む機会を作ってみてはいかがでしょうか。